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【アマゾンプライムおすすめドラマ】『新米刑事モース-オックスフォード事件簿-』

『新米刑事モース-オックスフォード事件簿-』(2016)

 

いつものようにアマゾンプライムビデオを漁っていたら、『新米刑事モース-オックスフォード事件簿-』が面白かったので、オススメします。

 

Case1 新米刑事、最初の事件

はじめに

本作は、イギリスの刑事ドラマで、『主任警部モース』(1986)の若かりし頃を描いた内容で、以前NHKBSで放送されていた頃から気になっていた作品です。

私は初代の「警部モース」は観ていないのですが、本作だけでも十分楽しめる作品となっています。

2020年現在では、シーズン7まで作られていますが、各シーズンにつき3、4話のエピソードで作られているので話数は多くありません。

アマゾンプライムビデオではcase9まで見ることができるので、「シャーロック」のような推理ドラマや、イギリスで作られたドラマが好きな方にはぜひおすすめしたい作品です。

演出、ストーリーの素晴らしさ

「新米刑事モース」は1960年代のイギリスが舞台ということもあり、全体的に霧がかかったような暗めな演出が施されています。

イギリスといえば、現代でも”曇りの日が多い”というような印象を抱く方もおられるかと思いますが、その印象そのままの演出がされていて、本作のシックな雰囲気を作り出すことに成功しています。

特に田舎の森の雰囲気や街中の建物と人々の様子などは細かい点までこだわりが見られ、当時のイギリスの人々の生活を追体験できる映像となっています。

 

青年モースはオックスフォード大学に進んだ後、消去法のような形で警察官になった過去を有している文学青年であり、快活というよりかはやや陰気な青年です。

そのため、本作の暗めな演出は、舞台であるイギリスの陰鬱さと青年モースの性格とを反映しているともいえそうです。

 

さらに、音楽も素晴らしく、特にcase1で要所に流れるオペラは美しくもあり、悲しくもあり、エピソードの格を一段上に引き上げています。

このような舞台・登場人物に、犯罪という重いテーマを扱う刑事ドラマの要素は最高に相性が良く、エピソードを1話見るだけでも物凄い没入感を感じることができます。

 

ストーリーも本当に見事です。

事件の解決は基本的に1話完結型ですが、魅力的な登場人物、謎が謎を呼ぶ展開、刑事としてのモースの成長等、そのシナリオ構成は視聴者を飽きさせません。

モースの成長という点に目を向けると、モースは朴訥とした青年で、新人刑事としてこの仕事を続けるべきか、日々葛藤しています。そんなモースはcase1でサーズデイ警部補の下に就くことになりますが、この出会いがモースの生き方に変化を与えていきます。

このサーズデイ警部補は、本作の裏主人公ともいえるほどに大きな存在であり、人間味のある、とても素晴らしいキャラクターとなっています。

 

このように本作は、モースの刑事として、そして人間としての成長をも巧みに描いている作品となっているのです。

おわりに

ということで、以前テレビで見逃してから完全に頭から外していた「新米刑事モース」でしたが、予想通り、いやそれ以上に素晴らしい作品だなと改めて思いました。

エピソード一つにつき約90分なので、これから見る方は余裕のある時にじっくりと観ることをオススメします。

 

Case1 新米刑事、最初の事件